鳥肌もののおばあちゃん

一つの理想的な愛の形、年の重ね方を見た、聴いたのではないか。


例のごとく、会社をいつもよりは早く抜け出し、武道館へ。
今日はキャロル・キングジェイムス・テイラーの来日公演。
入場するときに気がついたのだが、自分の席は1階席(の南西)だった。初めてかも知れない。


実は自分はほぼキャロル目当てで、ジェイムス・テイラーのことは「昔キャロルとできてた」ということくらいしか知らなかったが、
この歌声、メロディー、(禿げてても)男前。バラードからブルースやロックまで、全てがさまになるカッコよさ。


そしてキャロル・キング。以前にライブを見た友人が「いいおばちゃんて感じ」と言っていたのをもとに、
頭の中で勝手に太ったおばちゃんを想像していたが、(1階席とはいえ)遠くから見た感じではもうすぐ70のおばあちゃんにはとてもみえない。
アップテンポな曲でのはしゃぎっぷりを見ても、思っていたより若いと感じた。


キャロルの歌声は、さすがに高音は出しづらく、不安定で枯れた感じは否めなかったが、
でもやっぱりあのキャロル・キングの声には間違いなかった。


自分は、知っている曲が出てくるたびにいちいち拍手するのがあんまり好きではないが、
まあ、気持ちがわからないでもない。あまりにもステキ過ぎる曲を作りすぎた。
時が経つほどに人の心の中に浸透し、それを実際耳にしたときに共鳴する。その感動は抑えがたい。


そして、Will you love me tomorrow?のハーモニー。シビれた。武道館が泣いた(たぶん)。
スタンディング・オベーションだよ、言われなくても、たちあがる日本、武道館。


まあ、もうあんまり言葉にするのもアレだから、今日はこれくらいにしておこう。
twitterにて、知人が2人見に来ていることを知り、終わってから電話して、一緒にラーメン食べて帰った。


今日はもう朝から寒かったが、最寄り駅についたら、雨に氷が混じっている。
一度桜がさいて、そして散った後の4月中旬に雪か。これが異常なのか違うのか知らんが、身体を壊さんようにせんとな。


近くに通い始めてから、3年目にしてようやく行くことになった武道館が、このライブで実に幸せだ。



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