富士山に登りました他

未だに休みの取り方というものが分かっていなくて、大学の頃も夏休みは学校(というか部室)に行ってダラダラしたり練習したりが多く、旅行などもあまり(というか全然)行かなかったので、今でも夏休みの有効に取ることができずに夏もいよいよ終わりそうだ。
そして、もう始まっていることなのだが、また冬に向けて本格的な冬が来るのである。

そんな休み下手な私が、夏休みと称して8月の頭に二日ばかり休暇をいただいて北海道まで行ってきた。むろん、旅行ではない。ライブだ。
もう1ヶ月以上も前のことなのか。

7月から8月にかけて、札幌シティジャズという催しがやっており、日替わりでジャズなりジャズじゃないなりのミュージシャンが毎夜ライブをするのだが、その中の一夜へ、わざわざ東京から遠征してきた、というものだ。
偏愛というか信仰ここに極まれりだ。いやオッカケと言った方が近いか。

つまり相手は東京でもよく見に行く人な訳で、この日はダブ・セクステットというバンドだった。北海道だからなんだ、ということは特になかったが、少し短めの尺に、どうしても我慢できなかった小用による離席を差し引いても、素晴らしいひと時であった。他に何も観なかったからとて、飛行機飛ばして彼の地へ行ったことに後悔はない。

お土産はバターサンド。定番だが自分の食べたいものを買ってしまった。でも食べていない。

さてそんなわけで、木曜に行って金曜には帰ってきてしまったのだが、何故せっかくの土日を使わなかったのかと言うと、なんと土日は会社の同僚他数名と富士山に登ることになっておったのだ。

富士山には、小学生くらいのときに家族で登ったことがあるが、高山病にかかったこともあり、当時はもう登山なんてこりごりと思ったりもした。でも、なんとなくまた登ってみようという気になった、というか、まあ社内ではまだ若手扱いなので、パワハラとは言わないが、半強制みたいなもんですよ。いや、行かなくたってどうにもならんけども。とにかく、行けると思ったんで行きました。はい。

社員とその知り合い・家族含め30名弱で、詳細は社内報に寄稿して疲れたので割愛するが、スケジュールは、土曜の午後に五合目から登り始め、八合目で一泊、翌朝の四時には山頂でご来光を拝むというもの。雨も降ったり、登山客はピークで山道は劇込みだったりといろいろ苦難はあったりもしたが、なんとかご来光にも間に合ったし、多少日焼けはしたものの、特に怪我もせず(もちろん翌日以降に筋肉痛にはなったが)下山することができた。めでたしめでたし。
一つめでたくないことがあるとすれば、なんと自分だけ無謀にも日曜の夜にライブへ行く予定だったのだが、道路までも劇込みの大渋滞で戻ってくることができず、たぶん自分にとっては初のライブぶっちをかましてしまったことであろうか。結構高いから、だいぶ凹んだなぁ。ちなみに、逃したライブは、quosimode@Billboard Liveで、しかもジルデコのchihiRoさんがゲストというもの。もう一ヶ月以上も前のことだが、こうして思い出してみても残念でならないなぁ。

さてさて、そんなこんなで、そうは行っても、またライブ沢山行ってきたのでメモメモ;


7/25(月) 土岐麻子@Billboard Live Tokyo
前の週に名古屋BlueNoteで見たライブと同じツアー(?)の東京公演。同じツアーに複数回参加したら、もうある意味おっかけですね。ある意味というか、もうおっかけですね。
内容は、BlueNoteとおおむね同じだったが、こちらは少し高いところから眺める値段も高い席で、全体を見渡しながら漫喫した。


7/31(日) DCPRG@恵比寿Liquid Room
6月のライブ(今度これの音源が出るらしい!)の妙にハイな感じにはよくも悪くもならなかったが、フジロック帰りで(僕じゃなくて演奏者たちが)イイ感じに温まっており、相変わらずめっちゃ踊った。彼はダンスミュージックやるバンドだとこれほどまでに主張しているのだから、みんなもっと踊ったらいいのに。っていうか、前の方に来てボウと見てられる人って楽しんでるのかしら。人のことはどうでもいいけど。
この日は、キーボードの丈青さんがフジロックの方に残っていたため、濱瀬元彦ELFの成澤氏が代打。代打といってもレベルダウンするわけでは決してなくて、丈青さんとはまたやや違った方向に突き抜けているお方。

ALTER WAR IN TOKYO

ALTER WAR IN TOKYO


8/04 菊地成孔DubSextet@北海道(札幌シティジャズ)
上に書いたとおり、夏休み的な一泊旅行。


8/07quosimode@Billboard Live Tokyo
上に書いたとおり、富士山からの帰りが大幅に遅くなり敢え無くキャンセル


8/13 ROCO@下北沢440
こどもジャズなるシリーズを出した影響か、お子さんもちらほら。
キーボードの桜井さんはお休みで、ギタートリオがバックバンドという感じ。
相変わらずMCはgdgdだったけど、こどもジャズも少し織り交ぜのセットリストだった。

こどもじゃず さんまいぐみ

こどもじゃず さんまいぐみ


8/21 Jill-Decoy Association@渋谷O-west
ゲスト参加のquosimodeは逃したものの、こちらはホームのジルデコ。
歌メインでいて、でもクラブジャズのテイストは残しつつ、凄いグルーヴ。
ここに来て気づいたんだけど(遅ればせながら)、ノリノリの曲でもなんでも、観客はやたら手を叩くのね。
これ、僕思うに、踊りたい衝動は喚起されつつも、それが(恥ずかしいからか?)出来ないが故、手拍子という形になって表れているんじゃないかしら。彼らの音楽も完全にダンスビートなのに、客は全然動いていないのよね。
まあ、どうでもいいけど、手拍子は音が出る分、その拍に意識が行ってしまいがちで、その拍の間にあるなんというか、グルーヴというか、そういうのがズバッと削られちゃう感じがするし、というか乱暴に言えばうるさいからあんまり好きじゃないのよね。
下手でもいいから(というか自分は下手なんだけど)踊ってみると、そういう流れの中に聴こえるだけのさまざまなリズムフィギュアに対して身体を何らかの形でも反応させられるから、うまく乗れるととホントにアガるよね。


8/26 菊地成孔DubSextet@BlueNote Tokyo
こちらはサーキットの東京公演(セカンドセット)。仕事関連の集まりの後だったけど、セカンドセットは始まりが21時半とかだったので、間に合った(直前までダブルブッキングに気付かず、かなり焦ったが)。
メンバーの類家心平さんの新譜が先行発売しており、なんとサインをいただいちゃいました。
そしてついで(?)なのか菊地さんも小さくサインしてくれました。ミーハー万歳。

Sector b

Sector b


9/01 KT Tunstall@渋谷Duo Music Exchange
震災により延期となったライブの一つ。前座がいたけど、名前忘れちゃった。ホントはバンドなんだけど、その日は一人しか来られなくて、ギター弾き語りしてた。
本編は、前に品川で見たとき同様、闊達な若い娘といった感じだが、やはり曲がいいんだよね。凄く楽しいライブだった。PAもボーカルを凄く引き立てていて、大満足。

タイガー・スーツ

タイガー・スーツ


9/02 DCPRG@東京国際フォーラム(TOKYO JAZZ)
他、ラウル・ミドン、Jazz for Japan
DCPRGは、尺がワンマンの半分にも満たないので(フェスなどでは見たことがない)、どんなセットリストなのか楽しみにしていたが、まず一曲目がジャングルクルーズじゃないってのに衝撃で、いきなりハノイと。
でもCatch22はしっかりやって、あたりまえだけどCircle/Lineはやる。アンコールはないのでミラーボールもなし。そして各曲も即興は少なめだった。おまけにシッティングってことで、盛り上がりはいつもの半分くらい。まあ、期待してた通りで、マイルスの追体験はこんな感じかー。
むしろ続くラウル・ミドンは、何も知識がなかったが、凄くよかった。片手でギターを引きながらボンゴ叩いたり、なんといっても、口ラッパというのか、トランペットのモノマネとギターのハーモニーには、正直感動した。ジャズか?という気もしたけど、DCPRGだってジャズか?って感じだし、そんなのは関係なしに、たった一人のシンガーに国際フォーラムAホールが釘付けだったのではと思う。
そしてJazz for Japanはというと、結構な有名どころらしいのだが、自分はそこんところあんまり知らないので割愛。個人的にはアル・ジャロウさんの歌があまり好きになれず、しかもラウル・ミドンの口ラッパのあとということもあり、スキャットが凄く拙く感じられてしまい、うーんという感じ。歌以外はさすが熟練という感じの厚みがあったのだけど。まあ、誰にも好みはあるから。


9/08 naomi&goro&菊地成孔@Billboard Live Tokyo
日本を代表するボサノヴァデュオのnaomi&goroに、菊地氏がサックスでジョインというもの。ベースにはなんと鈴木正人さんまで。
naomi&goroと菊地氏の組み合わせは、昨年(?)の東京MAPS、目黒パーシモンホールに続いて三回目だが、その間には一つアルバム制作を挟んでおり、しかもそのアルバム制作自体は三月の震災を挟んでいる。つまり、だいぶ時間が経って、世の中のいろんなものが変化しておるのであります。新曲・旧曲交えて(いつもどおり)とても落ち着いたライブを、ビルボードの三列目あたりの真ん中で見られて、大満足。値段の高い席じゃなく、アリーナの自由席にかけて正解だった。というか、(少なくともボサノヴァ界では)相当有名なお二人という認識なので、今回も満員御礼かと思ったら、意外にも空席がちらほらあり、自分としては特等席で見られたのでありがたいが、もっと評価されてしかるべきなのになぁなどと思った。

calendula

calendula


はぁ、やっぱり貯めて書くのはいかんな。まあ、しばらくライブの頻度は減るはずなので、合間にまたなんちゃってライブレポ以外の日記も書いていければ、と思う。


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